コーギーブログ

元エンジニアで現在フリーランサー。消しゴムはんこの記事は嫁が書いています。みなさまのお役に立てるような内容をお届けしたいです。お問い合わせはお気軽にどうぞ

メリットデメリット|公民比較からわかる公務員は大企業並みの給与?

f:id:ywataru:20180905155412j:plain

保育士や看護師を目指されている方など、民間と公務員を迷われている方は多いのではないでしょうか。民間と比較できるようにメリットデメリットをまとめました。

公務員のメリット

1.給料待遇面

給料が良い

国家公務員は、企業規模、事業所規模が50人以上の企業を対象として給料の差がないか比較を行っています。公務員は大企業であるため大企業と比較するという根拠ですが、逆にいうと公務員の給与は大企業並みであるといえます。もちろん、公務員より給料が高い企業もたくさん存在しますが、平均以上であることは確かなようです。

国家公務員の平均月収:416,969円(平均年齢43.2歳)

また、賞与は4か月以上、退職金は月給の40~50か月分が支給されます。

参考1:給与勧告の仕組み - 人事院
参考2:平成29年国家公務員給与等実態調査報告書
参考3:定年後の収入と支出 退職手当制度の概要 5.退職手当の計算例

手当が充実

参考:国家公務員の諸手当の概要

地域手当

公務員 東京都特別区で20%、大阪市と横浜市で16%となっています。家賃が高い地域は、それなりの手当がついているというわけですね。特別区の場合、基本給が18万円だと3.6万円の手当が付き、21.6万円が毎月誰でも支給される形となります。採用のパンフレットなどにはこの値が記載されている場合が多いのではないでしょうか。

時間外手当

残業をしたら手当が出ます。時間外手当が支給されない、などということは公務員には絶対ありません。しかし、時間外の時間を減らすように指導されますし、1分単位で支給されると思わない方がよいでしょう。大手企業のように社員証で入退出を管理するわけではないので、私の勤め先では申告制となっています。多くの人が30分以内や1時間以内の残業では申請しないようです。

扶養手当、住居手当

配偶者がいる場合、扶養手当がつき、持ち家ではない場合、住居手当がつきます。29年度現在、国家公務員では配偶者の扶養手当が10,000円で子どもの扶養手当が13,000円となっています。住居手当は概ね家賃の半額程度で最高27,000円になっています。 初任給は低い公務員ですが、結婚や出産などで扶養が増えた場合には、手当てを含めた給料が跳ね上がります

www.lifehackit.work

スポンサーリンク
毎年基本給が上がる

4月に採用された場合、4~12月の9か月間働いたことになりますので、12か月働いた人の4分の3昇給となります。具体的には、3号給昇給するのがほとんどのようです。 3号級昇給すると、4000から5000円程度の昇給となります。 また、次の年には満額昇給となり、4号級昇給となります。金額で表すと、5000から6000円程度の昇給となります。

www.lifehackit.work

福利厚生が良い

多くの自治体では宿泊施設やスポーツクラブや映画館、レジャー施設などの割引があります。ベネフィット・ステーションの加入が出来る場合も多いようです。

www.lifehackit.work

休日休暇制度が充実
土日祝日は休み

基本的に公務員は土日祝日が休みです。土日祝日に仕事がある場合は振替休日があったり、休日出勤割増手当が出る場合が多いようです。

振替休日

振替休日は年次有給休暇と違い、繰越が出来ないため取得を急かされます。私の自治体では前後1か月の間で振替休日の取得をしなければいけません。

夏季休暇5日

夏季休暇は5日付与され、6月~9月の好きなときに取得できます。お盆の時期はみんなが休みたがるので、交代で休みを取得したり、若い人が夏季休暇の時期をずらして取得します。夏季休暇も年次有給休暇と違い、繰越が出来ないため取得を急かされます。また、プラスで年次有給休暇を追加することで長期休暇をとることも可能です。

年末年始休暇6日

12月29日~1月3日までの6日間は年末年始休暇となります。12月28日は仕事納め、1月4日は仕事初めとなり、休みを取ることは不可能ではないですが休むと嫌な顔をされます。ニュースでも、仕事初めに知事が訓示を言っている場面が放映されます。公務員は、どこも昔からの慣習には気を使っているようです。個人的には生産性、労働満足度を下げるだけなので、有給取得推奨をすればいいのにな、と思います。

年次有給休暇20日

1月に年次有給休暇は1年間に20日を付与されます。4月から新規採用職員として働く場合は、4~12月の分として4分の3となる15日有給休暇を付与されます。

年次有給休暇の繰越

20日分まで年次有給休暇の次年繰越が出来、計40日の年次有給休暇の権利を持つことが出来ます。それを越した分は破棄され、権利がなくなります。

年次有給休暇平均使用日数

年次有給休暇の平均使用日数………………………11.0日
総務省|平成28年度地方公共団体の勤務条件等に関する調査結果」 上記の調査結果によりますと、平均使用日数は11日となっています。付与が20日だと考えると55%は取得していると考えられます。私の職場でも、概ね3分の1から2分の1程度は取得している人が多いようです。また、ゴールデンウイークや夏季休暇の際には、有給の取得を推奨されます。

公務員の年間休日日数の平均は138日

2018年の土日祝日は118日となります。
これに夏季休暇5日、年末年始休暇の元旦と土日を除いた4日、年次有給休暇平均使用日数11日を足しますと、138日となります。

www.lifehackit.work

スポンサーリンク
勤務地が限定的

地方公務員限定となりますが、市町村内、もしくは県内に異動場所が限られます。家を建てたり、子どもの転校がなくて済む点はメリットです。 国家公務員は、他地方への転勤がありますのでこのメリットには当てはまりません。

2.社会的信頼

安定で首にならない

飲酒運転や盗撮など、よっぽどのことが無い限り退職処分を受けることはありません。給与も毎年上がりますし、人生の計画が立てやすい点がメリットです。退職金をベースに、退職前に大きくお金を使う人も多くいます。

住宅ローンやカードの審査に強い

公務員は安定というイメージが強いですので、ローンやカードの審査に強いです。クレジットカードの枠などは、希望する額よりも大きく上乗せされる場合も多いです。

結婚対象としては人気

結婚対象本人としても人気ですし、何より大事なのは、親や家族に自信を持って紹介できるということです。「公務員なら大丈夫」という思想を持っている年配の方は非常に多いです。ましては自分の娘や孫の結婚相手となればなおさらでしょう。

3.仕事内容

基本は誰でも出来る仕事

公務員は異動が前提ですので、誰でも出来る仕事が中心です。異動が多いので、前々人の引き継ぎマニュアルが残っていたりすることも多々あります。

また、絶対的なマニュアルである法令をある程度理解しておく必要はあります。 なぜ、この仕事が必要なのかと大元をたどると法令にたどり着くことも多いです。 専門職では特殊な技能を持った人が人員配置されますので、異動もあまりありません

ノルマがない

営業職などの経験がある人からすれば、ノルマが無い事は非常に大きなメリットではないでしょうか。職種や配置によっては毎月毎年の数字が大切になる場合もありますが、数字が上がらなくても評価が高くないというだけですので問題はありません。

スポンサーリンク

公務員のデメリット

若いうちは給料が少ない

国家公務員の初任給の変遷 平成27年の総合職(大卒)の初任給は「181,200」で、一般職(大卒)は「 176,700」となっています。この額は、俸給月額であり、諸手当(地域手当等)は含まれていないそうです。

www.lifehackit.work

副業が法令により禁止されている

(私企業からの隔離)(国公法第103条)

職員は、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下営利企業という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない。

(他の事業又は事務の関与制限)(国公法第104条)

職員が報酬を得て、営利企業以外の事業の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、その他いかなる事業に従事し、若しくは事務を行うにも、内閣総理大臣及びその職員の所轄庁の長の許可を要する。 国家公務員法

(営利企業等の従事制限)

第38条 職員は、任命権者の許可を受けなければ、営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利を目的とする私企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない 地方公務員法

国家公務員も、地方公務員も、どちらも公務員法で副業は禁止されています。例外として、土地や不動産などの運用については本業に支障が生じない範囲であれば認められるケースもあるようです。違反すると、免職、停職、減給、戒告などの処分が下されます。 副業で所得がある場合には、住民税に影響しますので確実にばれます。 また、自治体によっては、公益的な活動であれば副業もOKとされる動きも高まってきています。

年功序列

仕事の良し悪しに関わらず、役職や給与は年功序列によって決まります。本当に上のほうのポストは限られていますのが、多くの場合、年齢に沿って役職が用意されています。仕事ができない人がそのまま上の役職に就くケースも多く、仕事のできる人に仕事が一極集中してしまうという問題となっています。

近年、民間のように評価に即して給与を決定する流れもあります。 国家公務員では、上位5%を上限に、標準昇給の2倍以上の昇給を認めています。ボーナスへの評価反映も実施されています。

参考:[能力、実績に基づく人事管理と人事評価]

異動が多い

2~4年程度で異動対象となる場合が多い 多くの自治体で、3年を目安に異動対象となります。若手だと2年のような短いスパンで、役付きとなる年齢だと異動対象となるまで4年以上の長い期間を要する場合もあります。

www.lifehackit.work

スポンサーリンク

本当に仕事ができない人がいる

どの自治体にもいると思いますが、簡単な事務仕事や報連相ができない人やも公務員には存在します。ちょっとしたことではクビにはできないので、一度公務員になってしまうと仕事ができなくても年功序列で上のポストに就きます。特に専門職など倍率が低い職種は顕著で、自分でやったほうが早い、いない方がマシというレベルに仕事ができません。

景気が良いと公務員のレベルが下がる

特に、景気が良かったとときに公務員になられた方は、ひどいです。 最近もその傾向がありますが、景気が良いときの新卒のレベルは低いです。公務員になりたくてなっている人よりも、就職が決まらない、やりたいことがわからない人が多く入ってくるようになります。発達障害やその他の病気やグレーゾーンな人など、景気が良くなると悲惨です。 また、嫌いな人どうしが一緒に仕事をすると連絡が滞り、仕事が停滞します。好き嫌いのある人は、仕事ができないケースも多いですので、みんなが迷惑します。

人間関係

前途したように、特殊な人間が存在します。多くの場合、仕事ができない人に対して職場全体で悩まされることとなりますが、特定の相手に対して攻撃的な態度になる人も存在します。また、若い女性に対しての態度などは、最近は緩和されつつありますが、今でも問題が起こることも多いです。

公務員は数ある就職先の中の1つの選択肢

公務員は特別な職業ではなく、数ある就職先の中の1つです。民間と比較した際に、それぞれメリットデメリットがあります。 公務員は「若いうちは給料が安く、年齢を重ねていくと給料は高くなる」というのが一般的な認識です。 また、若い女性にはデメリットが多く、手当てや休暇制度など子育て世代にはメリットが多いです。結婚や出産など、人生の変化のタイミングでしっかりと手当てがつく点は非常に大きなメリットとなるでしょう。